こんにちは。じっくリッチ研究所@所長の松本久慶です。

この記事を読んでいる方は、銀行員の方や銀行員になろうとしている方、また銀行員という職種自体に興味を持たれている方だと思います。

かくいう私も元銀行員でした。銀行にいると耳にすることの多い「出向」や「黄昏(たそがれ)研修」という言葉。若手の方であれば自分には早いと避けてしまいがちですが、諸先輩方を見ていると他人事ではなかなか見られないのが現状です。

これからは出向先もどんどん減っていくという話もありますし、黄昏(たそがれ)研修の時期も早まっていると言われています。

そこで今回は、銀行員の黄昏(たそがれ)研修について解説すると共に、セカンドキャリアや出向に備えて準備しておきたいこと等をご紹介します。

銀行員に限らず、サラリーマンであればほとんどの方がセカンドキャリアについて考える必要のある時代ですから、サラリーマンをしていて将来不安に感じている方も是非参考にして下さいね。

 

銀行員の出向って何?多くの銀行員が経験することになるセカンドキャリアとは?

銀行員の「黄昏(たそがれ)研修」について見ていく前に、銀行員の出向やセカンドキャリアについて確認しておきましょう。

まず、出向についてですが、一般的には「会社側の業務命令で、会社には籍を置いたまま、関連子会社やグループ会社などの別の会社の業務に従事すること」を言います。

サラリーマンを経験されている方なら良くあることなので、イメージしやすいかもしれませんが、銀行員は特に出向が多いと言われています。

 

『業務出向』と『斡旋出向』

そして、銀行員の出向には2パターンあります。それは、経験を積ませるために主に若手(20代~30代前半)が対象となる『業務出向』と、40代~50代で銀行を退職して新しい会社へ転籍となる『斡旋出向』の二つです。

『業務出向』は基本的には銀行に戻ることを前提とした、あくまで教育の観点からの出向となりますので、本人もそこまでネガティブになることはないですね。

出向先には、関連子会社、グループ会社に加えて、各省庁などのケースもあります。激務になることも想定されますが、それを乗り越えればいい経験となることでしょう。

世間でマイナスイメージのある出向は、そのほとんどが後者の『斡旋出向』になります。銀行に戻ることは無いので、片道切符なんて言われ方もしますね。出向先は、関連子会社やグループ会社に加えて、取引先も対象になります。

銀行では役員になれない限り、ほとんどの方がこの『斡旋出向』という形で第二の人生を歩むことになります。これまで銀行員しかやったことが無い方が、急に別の会社に行かされて新しいことをまた一から覚えないといけないので、肉体的にもキツイという話を聞いたことがあります。また自分より若い上司につかえることも多いので支店長を経験された方などは、精神的にキツイということもあるでしょう。

また、『斡旋出向』という形を取ると、もう銀行員ではなくなりますから給与も出向先の水準となります。銀行員時代の役職等にもよりますが、一般的には3割減から多い人では5割減という形になる方もいるようです。

斡旋出向の年齢は近年どんどん早まっており、40代で出向というのも珍しくありません。今後もAIの出現などによって人員削減が経営目標となっている銀行が多いですから、『斡旋出向』の時期は早まっていくでしょう。

一方で、受け入れ先の数も減ってきているのが現状で、自分で出向先を探す必要があるという話もあるようです。銀行の中で偉くならない限り、なかなか厳しい現状が将来的には待っているかもしれない、というのは覚えておいた方がいいですね。

上記の『斡旋出向』が比較的若いうちから行われていることから、銀行員の寿命は短いと言われています。出向先での第二の人生のことを「セカンドキャリア」と言ったりしますが、銀行員の多くはその対象となるのが現状です。

 

銀行員の黄昏(たそがれ)研修とは?

先ほど見てきたとおり、銀行員にとって出向というのは切っても切り離せません。

先述した『斡旋出向』となる場合には、求められるスキル・知識や資格が異なるため、事前にどういったことを準備する必要があるのかを知っておかねばなりません。給与水準も大きく変わりますから、人によっては生活を見直す必要も出てくるでしょう。

そういったことを研修という形で銀行側が提供する制度が「黄昏(たそがれ)研修」というものになります。

これまでは45歳程度で行われることが一般的でしたが、最近では40代前半で行われている銀行もあるようです。『斡旋出向』の年齢が引き下がっていることに伴うものだと推測されます。

黄昏(たそがれ)のそもそも意味は、「薄暗くなった夕方」という意味で、「盛りを過ぎ、勢いが衰える頃」といった状況を表す言葉として使われています。人生100年時代と言われている中で、40歳で衰える頃と言われてしまうのは少し悲しいですよね。

具体的には、出向に向けて取っておいた方がいい資格・スキルや、給与水準の変化に伴うライフプランのシミュレーションから、熟年離婚で妻に捨てられないための心構えといったことまであるようです。

「セカンドキャリアや今後の生き方を真剣に考えてね」というのが趣旨なのでしょう。銀行員にとっては避けては通れない道だと思いますので、そうなった時のために事前に色々と準備しておきたいですよね。次で準備しておきたいことを考えてみたいと思います。

 

銀行員のセカンドキャリアや出向に備えてしておきたいこととは?

仕事一筋で銀行員としてバリバリ働いてきた人にとっては、生きがいを無くしてしまい給与も減少してしまう、となるとショックも大きいと思います。

では、どういった準備をしておくといいのでしょうか。元銀行員で転職経験もある私が考える4つのことをご紹介したいと思います。

①普遍的なスキル・知識をつける。

一つ目が普遍的なスキル・知識を身につけておくということです。元銀行員は財務諸表周りは強いという認識を持たれていることもあり、取引先に出向という形であれば特に、対銀行との折衝や財務・経理といったポストでの役割が期待されます。

そのため、黄昏(たそがれ)研修においては、簿記の資格を取得することを薦める銀行も多いです。ただ実務を実際にやっていきている訳ではないため、一朝一夕には財務・経理のスキル・知識が身につくことはありません。ですので、日頃から資格取得の勉強に加えて、財務・経理いった職種がどういったスキル・知識を求めているのかについて情報を集めておいた方がいいでしょう。

具体的には転職サイトに登録して、自身の市場価値を客観的に認識しておくのも一つの手だと言えます。実際に転職するかは別として、自身のスキル・知識を把握しておくことは将来に繋がっていくと思いますよ。

財務・経理に限らず、自身に他社でも通用するスキル・知識を早期に発見して伸ばしていくことが、セカンドキャリアを充実させるには大きなポイントとなるでしょう。自身の強みをしっかり構築しておけば、出向となった場合に役立つことはもちろんですが、銀行の『斡旋出向』に頼らずとも、自身で前向きな転職を実現することだって出来ます。

出向先のポストもどんどんAIの出現によって減っていくことが予想されますから、受け身ではなく戦略的にセカンドキャリアを考えていきたいですね。

 

②副業ビジネスを始めて第二の財布と心の拠り所を持つ

二つ目にご紹介するのが副業ビジネスです。先ほどもご紹介したとおり、『斡旋出向』となった場合、ほとんどの行員が減給になります。もちろん、それでも十分に生活が出来るものと思いますが、その後もいつリストラに合うのかは分からないのが変化の大きい現代社会です。

また、仕事のやりがいという意味では、『斡旋出向』という形では自分に選択権がない分、やりがいはあまり感じられないというのが現状でしょう。

そんな時に、自身でビジネスを持っていれば、収入はもちろん仕事のやりがいを持つことが出来ます。自身でビジネスを持っていれば定年後もやり続けることが出来ますから、人生100年時代においては可能なら是非とも自分のビジネスを持っていたいですよね。

具体的な副業ビジネスのやり方については、当サイトでも紹介していきますので、参考になさってくださいね。私も副業という形で週末の時間を使って月収5~10万円を無理なく達成していますので、時間をかけてじっくりやっていけば誰にでも出来ると考えています。

 

③投資・資産運用を行って将来に備える

これも副業ビジネスと目的は近いですが、将来に備えて資産運用はしっかりと行っていきたいものです。

銀行員の場合、株式投資することは制限されていますから、どうしても後回しになってしまいますが、投資信託やiDeCoといった制度を利用すれば、手間暇かけずに資産運用をすることが出来ます

私も若いうちから、主に投資信託で資産運用を始め、iDeCoも始めています。副業ビジネスに比べると効果は少ないかもしれませんが、複利の効果を狙う観点からも始めるなら早い方がいいですね。節税メリットなど確実に恩恵を受けることが出来る制度もあるので、しかりと抑えておきたいものです。

資産運用については、当サイトでも経験談と共に紹介していきますので、そちらも参考にして頂けたらと思います。

 

④趣味を持つ

最後にご紹介するのは、趣味を持つということです。

仕事一筋で生活を送っていると、どうしても自分の趣味の時間を取ることが出来ません、そしていざ出向や定年を迎えて、時間に余裕が生まれると何をやったらいいのか分からなくなる方も非常に多いようです。

先ほどの熟年離婚の話もありましたが、生きがいを見出せなくなると、結果として家族に対して行き場のない怒りをぶつけてしまい、最悪妻に捨てられてしまうというパターンなのでしょう。

人生の目標は何も仕事だけではないですから、仕事以外の生きがいを持っておくことはセカンドキャリアの充実には欠かせないものになります。

ただ、そうはいってもなかなか時間のない中で、自分の趣味を見つけて始めていくのは結構ハードルが高かったりしますよね。かくいう私もそうでした。そんな方には、以下の記事も参考にして頂けたらと思います。

 

【趣味が無い方へ】無趣味でも夢中になれる事の見つけ方!実際に心も体もリッチになった休日・週末の過ごし方とは?

 

以上、銀行員の黄昏(たそがれ)研修から出向・セカンドキャリアについて見てきましたが、いかがだったでしょうか?

AIの発達などで今後もこういった流れは加速していくと思います。それだけに自分の力で楽しく生活していけるような力を培っていきたいものですね。

 

まとめ

・銀行員の出向には『業務出向』と『斡旋出向』の二つのパターンがあり、一般的にネガティブなイメージを持たれているのは後者の『斡旋出向』です。『斡旋出向』となると、転籍という形になるため、銀行に戻ることは基本的にはありません。

・『斡旋出向』に向けてセカンドキャリアをどう過ごしたらいいのか等、今後の生き方について考えさせる研修のことを「黄昏(たそがれ)研修」といいます。

・ほとんどの銀行員が『斡旋出向』の対象になります。人生100年時代においては、自身で楽しく生活していける力が重要です。早期に受け身ではなく、戦略的に行動していきましょう。